研修認定薬剤師の資格は、数ある認定資格のなかでも比較的取得しやすく、薬剤師の職種に関係なく取得できるため注目されています。
この記事では、研修認定薬剤師の資格取得方法や条件などについて紹介します。
研修認定薬剤師の資格取得を目指す人や認定条件が知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
研修認定薬剤師はスキルアップや転職にも有利な資格
研修認定薬剤師とは、薬剤師としての役割を果たすための自己成長として、研修を一定期間内に受けて単位を取得した証明を持つ薬剤師のことです。
研修認定薬剤師は公益財団法人日本薬剤師研修センターが認定する資格で、薬剤師が資質向上する成果を客観的に認定することを目的に設立されました。
研修内容は、薬剤の最新知識や医療現場で実践的に使える内容など幅広い分野を学ぶのが特徴です。
以下では、研修内容の一例を紹介します。
- 基礎薬学や医療薬学
- 医療保険や介護保険制度
- 医薬品情報や医薬品管理
- 調剤や製剤
- 漢方薬や生薬
- 副作用や相互作用
- コミュニケーション技術
研修認定薬剤師の資格を得るメリットとしては、薬剤師としてスキルアップできるだけではなく転職に有利になる、昇進が見込めるなどが挙げられます。
さらに、複数の要件を満たす薬剤師のみがなれる「かかりつけ薬剤師」としても活躍が期待できます。
そのため、薬剤師としてキャリアアップを目指す人にとっては取得しておくべき資格の1つといえるでしょう。
研修認定薬剤師の資格取得方法や取得の条件
研修認定薬剤師の資格を取るための一般的な流れは、以下のとおりです。
- 日本薬剤師研修センターのPECS(薬剤師研修・認定電子システム)に登録
- 研修の受講申込み
- 研修を受講して認定申請日からさかのぼって4年以内に40単位以上を取得
- PECSが認定審査と認定申請を行う
- 受講者へ認定証を交付して研修認定薬剤師を認定する
研修認定薬剤師の資格を取得するためには、最初に日本薬剤師研修センターのPECS(薬剤師研修・認定電子システム)への登録が必要となります。
登録後、指定された研修に参加して一定の単位を取得することが条件です。
順番を誤って登録前に研修を受講してしまうと、その分は単位として認められないため気を付けましょう。
研修認定薬剤師は資格を取得して終わりではなく、3年ごとの更新が必要となります。
更新認定に必要な条件は、研修単位を各年5単位以上かつ3年間で30単位以上と定められています。
まとめ
研修認定薬剤師の資格は、薬剤師が常に技術や最新の知識を向上させるために作られた制度のため一度取得しても定期的に更新が必要となるのが特徴です。
資格を維持するためには継続的に学び続ける必要があるため、容易なことではありません。
しかし業務で専門的な知識が生かせたり、かかりつけ薬剤師になればより最適なサポートができたりするため、大きなやりがいも感じられるでしょう。
研修認定薬剤師の研修には、集合研修会以外にもパソコンで受講するeラーニングもあるため忙しい人でも資格取得が目指せます。
薬剤師としてこれからも従事される人は、研修認定薬剤師の資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。